Column Detail “対岸の火事”では済まない。火災リスクと2025年建築基準法改正、姫路の住宅事情は?
2025/11/24

長年続いてきたテレビ朝日のスーパー戦隊シリーズ終了するというニュースを見ました。
子供の頃はもちろん、私の子供の世代も日曜日の朝を楽しみにしていた番組だったので、残念に思っていたところ、後継として「宇宙刑事ギャバン インフィニティ」が放映されるそうです。
「宇宙刑事ギャバン」は昭和57年に放映されていたシリーズで、ハリウッド映画のロボコップにも影響を与えたと言われる特撮ヒーローです。
これも流行りの昭和レトロですかね?
でも少しだけ楽しみかもしれません。
今回は、最近発生した非常に痛ましい火災を契機に、「住宅密集地域」「狭い道」「空き家」などが絡む火災リスクと、今年4月に施行された建築基準法改正を踏まえた注意点を、姫路市にお住まいの皆さまにも身近に感じていただけるようにまとめてお伝えいたします。
1.火事のニュース
先日、大分市佐賀関地区で住宅火災が発生しました。
火元とみられる住宅から遺体が確認され、住宅や空き家などおよそ170棟以上が焼失、焼失面積は約4万9000㎡に上るとの報道があります。
この地域は過去にも30年前に大規模な山林火災を経験しており、住民の方から「またか…」という声も上がっています。
報道によれば、この地区では住宅が密集しており、道幅が狭いことから消火活動が遅れる要因になったという指摘も出ています。
また、空き家の存在や高齢化・過疎化が進む地域であるという背景も、被害を拡大させた一因として挙げられています。
こうした事例は遠方の話ともいえますが、私たち姫路でも住宅が密集したまち、狭い道のある町並み、空き家の問題は決して他人事ではありません。
2.問題点:住宅密集・道幅・空き家というリスク
この佐賀関地区の火災を契機に、改めて考えたい3つの構造的なリスクがあります。
まず一つ目は「住宅密集」です。
木造住宅が狭い間隔で建ち並び、もし1棟に火がついたら隣接建物へ燃え移りやすいという環境です。
報道でも「小さな木造建築の住宅が密集しています」と指摘されています。
二つ目は「道幅が狭いこと」です。
消防車や救急車が入れない、ホースを伸ばしにくいなどの「延焼を抑えるための消火活動の遅れ」が現実に起き得るのです。
佐賀関ではこの点も指摘されています。
三つ目は「空き家・高齢化・過疎化」です。
住んでいない建物、使われていない建物が混じっていると、日常的な見守りがゆるくなり、火災発生時にも発見や初期対応が遅れる可能性があります。
佐賀関地区では空き家の存在が延焼を防げなかった要因ではないかという報道も出ています。
姫路市においても、古くからの住宅地・路地裏・狭小敷地・空き家所有という構図は少なくありません。
売買担当として私たちが関わる住宅でも、こうしたリスクを「知っておく」「伝えておく」ことが重要だと感じています。
3.建築基準法改正(2025年4月)で何が変わった?
こうしたリスクに対して、国・行政の制度も変化しています。
2025年4月に施行された建築基準法改正により、住宅を含む建築物の建築・リフォーム・増改築・再建築にかかる基準が強化・見直されました。主なポイントを以下に整理します。
●新築・大規模なリフォーム等において、住宅を含むすべての建築物で省エネ基準適合が義務化されました。
●「4号特例」という、木造2階建て以下などで審査を簡略化できる特例が縮小され、増改築時にも建築確認申請や構造審査が必要になるケースが増えています。
●構造計算が必要となる木造建築物の規模が「延べ床面積300㎡超」へ引き下げられるなど、安全性確保の観点で規制が強化されています。
●狭い道路・接道義務を満たしていない敷地(いわゆる「再建築不可」物件)の扱いも厳しくなっており、前面道路が幅員4 m未満、接道2 m未満といった敷地では、立て替え・増改築のハードルが上がっています。
これらの改正によって、特に住宅密集地域・狭小敷地・老朽化建物・再建築不可の物件については、従来よりも慎重な検討が必要になっています。
私たち不動産売買の立場としても、「将来の安全性」「資産としての価値」「建て替え・リフォーム可否」を契約やご案内の際にお客様にお伝えするべき時代です。
4.今後の課題:姫路市の住宅事情を踏まえた対策
姫路市でも、旧市街地・住宅密集地・狭い道路沿い・少子高齢化の進行エリアがあります。誠心不動産として、次のような視点を地域の皆さまにお伝えしたいと思います。
●緊急アクセスの確保
道路幅、消防・救急車が進入できるか、通路や抜け道の確保は住宅選び・所有維持の観点でも重要です。
狭い道のままだと、火災・災害時に延焼・被害が拡大しやすいという実例があります。
●空き家・老朽建物対策
近隣に空き家がある・使われていない建物が混在している地域では、防火・防災対策とともに、地域ぐるみの見守り・活用検討が必要です。
所有している方は定期点検や活用、売却も含めて検討を。
●建築基準法改正を踏まえた建て替え・リフォーム検討
特に狭小敷地や接道義務を満たさない敷地では、将来的な建て替え・リフォーム可能性が下がる可能性があります。
今後長く住む、あるいは資産として検討する際は、そうした点を含めてプロに相談を。
●地域防災としての視点
自治会・町内会レベルで「火災警戒区域・住宅密集地」のマップ化・避難ルート・消火活動支援体制を作ることも、有効な備えになります。
個々の住宅だけでなく、地域で連携することが延焼防止に繋がります。
私たち誠心不動産は、姫路市内の住宅を売買・管理させていただく中で、「安全・安心・将来性」の観点を持って、お客様に適切なご案内を心がけています。
もし「自分の家・土地は大丈夫だろうか」「狭い道沿いや古い家を検討しているがリスクは?」というお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめとして、今回の大分市佐賀関地区の火災は、まさに「住宅密集」「狭い道」「空き家」という複合的な条件が被害拡大の背景になったと報道されています。
姫路でも似たような地形・まちなみがあるだけに、他人事とは言えません。
そして、2025年4月の建築基準法改正により、こうした住宅ストック・まちなみの安全性・再生可能性の観点が一層重要になっています。
皆さまが安心して長く暮らせる住宅・地域選びの一助となればと願っております。




