Column Detail 老人ホームに入った親の自宅は売却できる?成年後見制度と不動産売却の注意点
2026/10/08

9月から10月にかけての長雨の影響で姫路市内の公園でも白いキノコが大量に発生しているようです。
姫路市も「見つけたら管理者に通報を」と注意喚起をしているようです。
よく見られるのは『オオシロカラカサタケ』というそうで、食べると、嘔吐、下痢、腹痛などの消化器系の中毒症状が現れるそうなので、素人が絶対に判断して食べないように注意してください!
本日は、前回の「成年後見制度が変わる?2026年の法改正と不動産売却への影響」の続きをお届けいたします。
親が老人ホームや介護施設に入居すると、
「もう自宅には戻らないだろう」
「空き家になるなら売却して、施設の費用に充てたい」
と考えるご家族も少なくありません。
しかし、親の判断能力が低下している場合、家族だけの判断で自宅を売却することはできません。
この記事の結論
■親が施設に入ったからといって、家族が自由に自宅を売却できるわけではありません。
■本人の判断能力や成年後見制度の利用状況を確認する必要があります。
■現在の制度では、成年被後見人の居住用不動産を売却する場合、原則として家庭裁判所の許可が必要です。
■売却代金は本人のために使用・管理する必要があります。
■売却を考え始めた段階で、司法書士などの専門家へ相談することが重要です。
老人ホームに入っただけなら、すぐに売却できる?
例えば、
「父が老人ホームに入ったので、実家を売却したい」
というケース。
父親本人に十分な判断能力があり、本人が売却について理解し、意思表示できるのであれば、通常の不動産売却として進められる可能性があります。
一方、認知症などによって本人が売却について判断することが難しい場合は話が変わります。
家族が、
「本人ももう帰らないと言っていた」
「売却代金は介護費用に使う予定」
と考えていても、それだけで家族が本人に代わって売却できるわけではありません。
成年後見人がいる場合はどうなる?
現在の制度では、成年被後見人が現に住んでいる、以前住んでいた、または将来住む予定のある不動産などを処分する場合、家庭裁判所の許可が必要になる場合があります。
売却だけでなく、
●賃貸
●取り壊し
●抵当権の設定
なども対象になります。
裁判所は、介護施設に入所していて自宅が空き家になっている場合でも、居住用不動産に該当すれば、売却には家庭裁判所の許可が必要と案内しています。
つまり、
「老人ホームに入ったから、実家は普通の空き家としてすぐ売れる」
とは限りません。
売却代金を施設費用に使うことはできる?
できます。
ただし、重要なのは、
「誰のお金なのか」
ということです。
親の不動産を売却した場合、その売却代金は親本人の財産です。
そのため、親の介護費用や施設費用など、本人のために必要な費用に充てることは考えられますが、家族のお金として自由に使えるわけではありません。
裁判所も、成年被後見人の不動産を売却した場合、売却代金は本人名義で管理するよう案内しています。
売却を考えたら、早めに相談することが大切
成年後見制度を利用する場合、すぐに売買契約まで進められるとは限りません。
例えば、
1.本人の判断能力や現在の状況を確認
2.成年後見制度などの利用について専門家へ相談
3.必要な手続きを行う
4.不動産の査定・売却方法を検討
5.買主や売却価格が決まった段階で必要な家庭裁判所の手続きを行う
6.許可等を得たうえで売却を進める
というように、通常の不動産売却より時間がかかる場合があります。
特に裁判所の案内では、居住用不動産の処分許可について、買主と売却価格が決まってから申立てを行う必要があるとされています。
だからこそ、
「施設費用が必要になってから売る」ではなく、「将来的に売る可能性がある」と分かった時点で相談することが大切です。
誠心不動産がサポートします
成年後見制度が関係する不動産売却では、不動産会社だけで判断せず、法律・登記の専門家と連携することが重要です。
誠心不動産では、
「親の家を売却したいけれど、成年後見制度についてよく分からない」
というご相談についても、状況をお伺いしたうえで、必要に応じて司法書士などの専門家をご紹介します。
不動産の査定だけでなく、
「そもそも今売却できるのか」
「成年後見制度を利用したほうがいいのか」
「売却までにどのような手続きが必要なのか」
といったところから、一緒に整理していきます。
親の自宅を将来的に売却する可能性がある方は、早めにご相談ください。
大切なのは、親御さまの財産を守りながら、これからの生活に必要な資金を適切に確保することです。




