Column Detail ナフサ不足で住宅価格はどうなる?|中古住宅市場が注目されるワケ
2026/04/06

4月に入り、入社式や入学式、新学期・新年度がスタートしました。
新しい制服やスーツ姿の人たちもちらほら拝見します。
また4月から自転車に関する規制も大きく変わりました。
何かと気分が高揚するこの時期だけに新たな気持ちを引き締めてスタートしたいですね!
さて最近、お客様との会話の中でもよく話題に上がるのが「住宅価格の上昇」です。
その背景の一つとして、今業界内で注目されているのが「ナフサ不足」です。
今回はこのナフサ問題と、それが住宅市場にどのような影響を与えるのか、そして今後注目すべき「中古住宅市場」について解説していきます。
■そもそもナフサとは何か?
ナフサとは、原油を精製して作られる石油製品の一種で、主にプラスチックや合成樹脂の原料として使われています。
住宅においてもナフサ由来の素材は幅広く使われており、
・断熱材
・配管(給排水設備)
・外壁や内装の塗料
・接着剤やコーキング材
など、目に見える部分から見えない部分まで欠かせない存在です。
つまり、ナフサの供給状況は間接的に住宅建築にも影響を与える可能性があります。
■なぜ今ナフサ不足が問題になっているのか?
現在、中東情勢の緊迫化により、原油の輸送ルートに影響が出ており、日本への供給不安が高まっています。
日本は原油の約9割を中東に依存しているため、この影響は非常に大きく、ナフサの供給にも直接波及しています。
その結果、石油化学メーカーでは生産調整が行われ、住宅建材メーカーも値上げに踏み切る動きが広がっています。
■住宅建材はどれくらい値上がりしているのか?
実際に起きている価格上昇はかなり深刻です。
・断熱材:最大40%の値上げ
・塗料やシンナー:塗料は10〜20%、シンナーなど一部が最大80%値上げ
・配管材料:塩ビ管など約10〜20%前後の値上げ
といった動きが確認されています。
これらは住宅1棟に必ず使われる資材であるため、結果的に住宅全体の建築費を押し上げる要因となります。
■今後の住宅価格はどうなる?
結論から言うと、
新築住宅は今後さらに高騰する可能性が高いと考えられます。
ナフサ不足は木材だけの問題だった「ウッドショック」と違い、住宅に使われる石油由来素材全体に影響します。
そのため、
・建築費の上昇
・工期の遅延
・見積もりの不安定化
といった問題が同時に発生しています。
実際に、建築コストに影響が出始めており、今後の動向が注視されています
■ここで注目される「中古住宅市場」
こうした状況の中で、今確実に注目されているのが中古住宅・中古マンション市場です。
理由はシンプルで、
・すでに完成しているため資材高騰の影響を受けにくい
・価格が新築より抑えられる
・立地の選択肢が広い
というメリットがあるためです。
特に今後、新築価格が高止まりすればするほど、「中古+リフォーム」という選択肢はより現実的になります。
実際に、ナフサ不足による新築コスト上昇を背景に、中古住宅へのシフトが進む可能性も指摘されています。
■今後の不動産購入で大切な考え方
これからの時代は、「新築か中古か」ではなく「総額でいくらかかるか」という視点が非常に重要になります。
例えば、
・新築:価格上昇+仕様ダウンの可能性
・中古:購入+リフォームで最適化
というように、選択肢の考え方自体が変わってきています。
■まとめ
ナフサ不足という一見遠い話が、 実は住宅価格に直結している時代になっています。
もちろんナフサ不足が一時的な状態であることが望ましいのですが、
今後は
・新築は高騰傾向
・中古住宅の需要増加
という流れが強まる可能性が高いでしょう。
不動産購入においては、「今の相場」を正しく理解し、柔軟に選択肢を持つことが重要です。




