Column Detail ご存じですか?リバースモーゲージ!
2022/04/26
●リバースモーゲージとは?
リースバックに似たようなサービスにリバースモーゲージというものがあります。
リースバックの本質は「売却」ですが、リバースモーゲージの本質は「融資」というところが大きな違いです。
リバースモーゲージは自宅を担保として金融機関等に提供し、担保の資産価値に応じて設定される「融資上限額」まで定期的に、もしくは随時に金融機関等から融資を受けることができるサービスです。
そして一般的には、所有者の死後に土地建物を売却して一括返済に充てる形となります。
ただし、資金使途として認められるものは以下の6つに限定されています。
1. 自身の住宅の建て替えや住み替えの資金
2. 子世帯が建設や購入する住宅資金
3. 住宅のリフォーム
4. サービス付き高齢者向け住宅の入居一時金
5. 住宅ローンの借り換え
6. 「リ・バース60」※の相続債務を完済すための相続人の借入
※「リ・バース60」・・・満60歳以上が利用できる住宅金融支援機構と提携している民間金融機関が提供する住宅ローン
●リバースモーゲージのメリットは?
メリットとして、まず挙げられるのが、住宅や土地を担保に自宅に住み続けながらも老後資金の借入れが可能なことです。会社を退社し年金収入だけになると、借入れが難しくなることが多く経済的に不安を抱えることもあるでしょう。慣れ親しんだ家に住み続けながらも、すぐに使えるお金を準備することができれば安心して暮らしていくことができます。
また、毎月の負担は利息のみであることや、まとまった資金を残し居住環境を確保しながら、老後資金に備えることができる点もメリットといえます。
●リバースモーゲージに向いてる人は?
自宅を担保とするリバースモーゲージは、まず自宅を所有していることが前提です。資産として自宅を持っているものの、思ったより年金がもらえず安定した生活資金が不足する人などに向いているでしょう。また、子どもがいないなど自宅の相続を考えていない人にも向いています。
●リバースモーゲージのデメリットは?
リバースモーゲージには以下のデメリットがあります。
・金利上昇のリスク
・担保評価のリスク
・長生きのリスク
まずは、利息負担です。利息のみとはいえ、契約期間中、お借入残高がある限りは毎月利息負担が発生することはデメリットといえます。金利が変動となっている商品も多く、途中で金利が上がる可能性もあるため、契約時の利息金額から増加する可能性も考えておく必要があります。
リバースモーゲージの融資額は、自宅の担保評価額に応じて決まります。この担保評価額は一定ではなく、基本的に毎年見直しが行われます。そのため、何らかの理由によって自宅の不動産価値が下がると、それに応じて融資限度額も下がってしまうというリスクがあります。
また、リバースモーゲージだけに限りませんが、年々平均寿命が延びている状況で、長生きのリスクもあります。長生きしている分、生活するだけのお金は必要になりますので、最初に設定された融資限度額では不足してしまう可能性も考えておかなければなりません。